診療科案内・・・がん、神経筋疾患、重症心身障害、呼吸器など質の高い診療機能を備えた診療科

心理療法部門

心理療法部門では、現在2名の心理療法士が従事しており、小児から高齢者までを対象に、心理検査を通して発達、または心の状態や脳・神経の働きを評価し、お困りの方に心理療法や認知リハビリテーションを通して、日常生活の困りごとをサポートしています。

心理療法部門


 高次脳機能障害

高次脳機能障害とは、脳損傷や脳卒中などで生じる記憶・注意・遂行機能・社会的行動等の障害の総称です。これらに問題が生じると、日常生活や社会生活において様々な支障をきたします。当院では高次脳機能障害の全体像や程度を評価し、適切なリハビリテーションにつなげるとともに、ご家族や周囲の方へ対応を助言するなど、社会生活に復帰する際の様々な援助を行っています。


 パーキンソン病

パーキンソン病は「手の震え」「動作の緩慢」「歩行障害」などの症状が現れます。近年では、歩行障害と認知機能の低下との関連性が示され、認知面へのアプローチも注目されています。そこで、遂行機能、注意機能、記憶、視空間認知などの認知機能を、各種神経心理検査を用いて評価します。また、障害の程度に合わせて認知リハビリテーションプログラムを用いた援助を行っています。


 てんかん

大脳の神経細胞が過剰に興奮し、脳の発作性の症状が繰り返し生じる病気です。発作は突然起こり、いつもとは異なる身体症状や意識・運動・感覚の変化が生じます。

当院のてんかんセンターと協同し、入院による長期脳波ビデオ同時記録検査と並行して、認知・記憶・言語等の神経心理検査を行い、脳部位の機能と認知機能との関連を調べています。また、外来でも各種検査を用いて、認知機能や抑うつの程度について評価し、必要に応じて心理療法などの援助を行っています。


 発達障害

発達障害とは、生まれながらに脳の働き方の違いが生じており、幼少期から行動面や情緒面の特徴を示すものです。そうした特徴によって、ご本人が生きづらさを感じることがあったり、ご家族は育児の際に悩みが生じがちであったりします。

当院では、発達検査や知能検査を用いて、現在のお子様の発達を評価します。その中で、お子様の得意・不得意を掴み、今後の支援について考えます。その後、必要に応じて、お子様には認知リハビリテーション、保護者の方には発達相談や教育相談を実施しています。