院長 平林 秀裕コロナ退治と忘れちゃいけないいつもの医療
―忍耐強く、牛歩の精神で―

昨年は、2019年12月に中国の武漢で発生した新型コロナウイルス感染症が、瞬く間に世界中に広がり、世界全体に甚大な被害をもたらしました。今世紀最大の災害です。当院も早期に対策本部を立ち上げ、県内の多くの病院とともにこの感染症に対峙してまいりましたが、未だに終息の兆しが見えず、本年も引き続き、辛抱強く感染症対策に万全をきして、県民の皆様のために尽力してまいりたいと思います。

さて、今、医療は専ら新型コロナウイルス感染症に追われているところですが、当院には、結核診療、重心医療、神経難病などいわゆる政策医療を支える責務があり、これを止めることはできません。昨年は、パーキンソン病等に対する定位脳手術件数が全国5位、人口あたりに換算すると一病院が扱う患者数としては、日本一になりましたが、他の医療施設では治療困難な患者さんを助けることもまた重要な任務です。

これまで当院は、「てんかん医療」に精力的に取り組んでまいりましたが、本年4月には、「奈良県てんかん診療拠点機関」の指定を受け、新たに生まれ変わりました。これまでは専ら、てんかんの医療を行ってきましたが、患者さんの生活面、例えば学校生活、運転免許、就労、各種福祉サービスの相談や紹介など、福祉サービスの分野のサポートにも力を入れることで、治す医療から治し支える医療をめざしたいと思います。

地域連携においては、これまでの病、病診連携、さらに介護サービス事業との連携をいっそう深めることで、地域の患者さんのために貢献したいと思います。特に病院で診療するだけでなく、在宅患者さんのところへ赴き、診療・指導・支援することを目標にしたいと考えています。

さて、新型コロナ感染症に対して、職員は全力で戦っていますが、肉体的にも精神的にも限界になりつつあります。このような時こそ、タスクシフトなど業務効率化を実施し、職員の負担を減らして、長期戦にも耐えられるように「働き方改革」も実践します。

COVID-19に耐えながら、「信頼される面倒見の良い病院」目指して、一歩一歩、牛歩であっても、あとずさりすることなく進む「奈良医療センター」であり続けたいと思います。

Let's try !

令和3年 6月

院長 平林秀裕

ベストドクターズ The Best Doctors in Japan(2014-2021)選出